2015.05.29椎名誠と新宿、そして私が編集者を目指したきっかけ


こんにちは。DTオノです。

今回は私が、本や文章に関わる仕事に携わりたいと思った原因、もといきっかけについて書いてみたいと思います。

高校生の頃、近所の古本屋をブラブラとさまよっていたところ、とある作家の本が目に入りました。その本のタイトルは『あやしい探検隊 バリ島横恋慕』。作者の名前は椎名誠。当時はその方が作家だということも知らず「ああ、あのたまにテレビに出てきて世界中を冒険しているオジサンか」という程度の印象でした。『椎名誠のでっかい旅』というドキュメンタリー番組が時たま放送されていて、何度が観た記憶があったのです。しかし本のタイトルの「あやしい」という文言がよほど気になったのか、うっかりと手に取ってしまいました。

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『あやしい探検隊 バリ島横恋慕』

で、この本がめちゃくちゃ面白かった。ぶっちゃけ内容は全然覚えていないのですが、この「あやしい探検隊」通称”あや探シリーズ“は、だいたい椎名誠を筆頭にしたオッサンたちが、四六時中ビールをうぐうぐと呑みながら世界各地をダラダラと冒険するというのがいつものパターン。いちおう旅行記なんですが、現地のグルメとかオススメスポットとか、そういう真っ当な情報は影が薄くて、とにかく椎名誠とその愉快すぎる仲間たちのバカバカしいやり取りとか、ハプニングとか、トラブルがメインディッシュ。楽しくて、旅行とかアウトドアに1ミリも興味なくても、ずいずいと引き込まれてしまうのです。

それからシーナワールドにすっかりハマってしまった私。幸いにも椎名さんは非常に多作で、あとコレを言うと大変失礼なんですが(笑)、なぜだかブックオフとかの100円コーナーに大量に在庫があるんですね。お小遣いまったくなかった自分でも毎日といっていいくらいのペースで椎名さんの本が買えたのです。さらにご本人は現役続行中だったので、買った端から新刊が出て、「もう読む本がない!」という状況にならない。非常に幸せな読書体験だったと言えるでしょう。

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『哀愁の町に霜が降るのだ』

椎名さんの書く本は旅行記だけにとどまらず、エッセイや、SF小説(本人は超常小説と呼んでいる)、書評、写真集など、ジャンルは様々です。なかでも僕が好きなのが、自伝小説シリーズ。そのキャリアの初期から椎名さんは自伝小説を書いていて、『哀愁の町に霜が降るのだ』『新橋烏森口青春編』『銀座のカラス』『本の雑誌血風録』『新宿熱風どかどか団』『新宿遊牧民』……と、幼少時のエピソードから、仲間とともに同人誌を作っていた時代、サラリーマン時代(業界紙の編集者)、サラリーマンから作家への転身と、実話にもとづきつつも、(おそらく)脚色も多分に加えながら、面白おかしくご自身の半生を綴っているのです(もちろん、シリーズは未完)。特に『哀愁の町に霜が降るのだ』は、僕の中で「青春」のあるべき絶対的な姿はコレだ!と独断と偏見で決めつけたくなる名作。河川敷にロープを張って仲間同士で野良プロレスをするエピソードは腹がよじれるくらい笑いました。

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『本の雑誌』創刊号の表紙

あまりに椎名誠が好きだったので、学生の頃はシーナさんが立ち上げた「本の雑誌社」という出版社でバイトをしていました。当時の本の雑誌社のオフィスは椎名誠事務所と同じビルにありましたが、バイトをしていた2年間で椎名さんに会えたのは2〜3回ほど。歓迎会の飲み会と、あとは階段ですれ違ったくらい。実際にご本人を目の前にすると、その異常なほどのガタイの良さに度肝を抜かれます。あまりの威圧感に(これは喧嘩をしたら確実に殺されるな……)と、自分の中の眠っていた本能が謎のアラートを発します。もちろん、ご本人はそんな私の勝手なバイオレンスなイメージとは無縁の、とても優しい方ですよ。

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※写真はイメージです

「優しい」といえば、忘れられないエピソードがあります。バイト中に、椎名さんの事務所のスタッフさんがオフィスにやって来て「これからタンメンの出前をとるんだけど、椎名さんが一人で食べるのもなんだから一緒に注文してあげるって言ってるわよ」と声をかけてくれました。マジか! タンメンは麺を愛する椎名さんの特に大好物なメニューで著作にもよく出てくるのですが、僕は当時タンメンというものを食べたことがないタンメン童貞でした。まさか人生初のタンメンを椎名さんのおごりで食べられるとは。ほどなくして出前がやってきました。あの時のタンメンの味は本当に忘れられません。たぶん、この感動は誰にも伝わらないけど、末代まで語り継いでいこうと、麺をすすりながら心に刻みました。

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池林房の公式ホームページより

ビールと活字と旅を愛する椎名さん。酒は飲めないし、ご覧の通りの出不精ですが、「活字好き」に関しては僕のマインドにしっかりとインプットされて、何の因果かいまこうして文章に関わるお仕事をさせていただいているわけです。都恋堂が新宿に越してきた時も、何よりも嬉しかったのが、椎名さんの行きつけの居酒屋『池林房』@新宿三丁目が近くにあるというところ。弊社大場に一度連れて行ってもらったこともあるのですが、その時は感動もひとしおでしたね。「新宿」は椎名さんのお気に入りスポットでもあり、“新宿赤マントシリーズ”を筆頭に、エッセイの題材として頻繁に取り上げられています。新宿は大好きな町なんですが、これも椎名さんの影響かもしれません。

もし新宿で飲みをご一緒することになりましたら、ぜひ『池林房』へお誘いさせてください。もし椎名誠が好きということでしたら、ビール一杯ご馳走させていただきます。

2015.05.29スマホのなかはネタの宝庫だ!


夜分遅くにこんばんは、大八木です。
突然ですが、クイズです。

3年半で4,251枚。
さて、これ何の枚数でしょうか。

「3年半で買った馬券の枚数」…やりますねえ。
「使ったサービス券の枚数」…つるセコ!
「私が皆さんにごちそうした1万円の枚数」…嘘もほどほどに。

と相変わらず、つまらぬ冗談はさておき。

この枚数2011年11月から2015年5月の間に
iPhone(通算3台)で撮った写真の枚数なんです。
(キャプチャーも含みます)

一部HDR、インスタグラムなどで同一写真が複数撮れるので、
割合としては、純粋に撮影した枚数は全体の約2/3程度としても、約2,800枚。

年間で約800枚、1日1枚以上。えっ、そんなに。
(あまりというかほとんど意識していなかった)

撮っているものといえば、食べ物、記録用、記念写真など、
たわいもないものばかり。

クオリティーは別にしても、フィルムの時代よりは
圧倒的にたくさん撮っているのは、間違いない。

ということで、今日のブログを書くことをきっかけにあらためて、
カメラロールを眺めながら、がさごそとセレクトしてみると、

例えば、麺類(そば)の写真が多い!
men

例えば、記号や模様みたい
kigo

例えば、意外に鉄ちゃん!?
tetu

例えば、生ものが多いですね。
02

こうやって見ると、おもしろい、食の指向性、どうでもいい好み、
新しい趣味の可能性、知らなかったへんてこな一面と、ある意味、
あたらしい自分を再発見し、思わずニヤニヤしてしまう。

ただ、冷静に考えると、
単純に目の前(スマホ)に4,000枚ちかくの写真があって、
いろいろテーマで、絞り込んで選んでいったら、
そりゃあ何かしら楽しいものができるのは当たり前かもしれない。

そしてこれが写真だけでなく、動画、音声ファイル、音楽やテキスト情報などなど、
もっとネタになるものが、スマホの中で眠りっぱなしで、埋もれて、そして、同期もされず、
クラウドにもアップせず、機種変更や故障で、
古い端末のなかに置き忘れられるデータが大量に、膨大にありそう!

まずは、写真から、どなたか一緒にいかがでしょうか、スマホwo探検隊。なんて。

2015.05.25グラビアページの「色気」は、超越した女好きに宿る。


「太田、お前性欲ないんじゃないのか?」

 

ありますよ!

 

「じゃあ、なんでこんな写真を選ぶんだよ!」

 

いやいや、見てくださいよ! ここの胸のラインと腰のくびれが・・・(むにゃむにゃ)

 

「ボツ!!」

 

どうも、太田です。

冒頭の会話劇は、弊社で制作している防衛省オフィシャルマガジン『MAMOR』の校正作業中にたまに起こる、編集長と私の巻頭グラビアページのセレクト写真論争の一幕です。

 

『MAMOR』での楽しい仕事の1つに、表紙・グラビア撮影があります。

ここ1年の間に、壇蜜さん、橋本マナミさん、中村静香さん、AKB48の島崎遥香さん、おのののかさん、といったいろいろなアイドル・グラビアタレントの方と仕事をさせていただき、とても幸せな現場。

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百戦錬磨のグラビアカメラマンに素晴らしいカットを撮っていただき、

「いや〜あのカット良かったです、最高っす!」なんてロケ現場では盛り上がります。

そして、このウキウキした気持ちと写真データを持ち帰り、ここからが編集者の仕事。数百枚ほどある写真の中から、扉1ページ、中面2ページに掲載する写真を選んでレイアウトしていきます。

 

う〜ん、このカットはエロすぎるか? こんなストーリーを想定したらこのカットはいらないか?など熟考しすぎて、俺なりにはベスト!という写真は、草食男子の烙印を押されて、ボツ!となります。

さらに、「あのカット使わなかったんだぁ」と残念そうなカメラマンの顔を見ると、現場で盛り上がったのに、全然タレントさんの良さを共有できていなかったんだ。と凹むこともあります。

 

「グラビア」。男なら誰しも、心のスクラップに忘れられないアイドル写真の1枚や2枚はあるはずです。

高校2年生の夏、ヤングマガジンの巻頭グラビアに、小麦粉に焼けた肌の優香が水着姿で真っ白なソフトクリームを食べている写真があって、それがまぁ可愛くて、前に座る友人のイスに貼って授業中も見ていたこともありました。

 

大学の頃、週刊プレイボーイの巻頭グラビアに安めぐみが載っており、ひと言で表すなら「柔」!という感じの、健康的で艶やかな体に衝撃を受け、ポエムまで書いてしまうノイローゼになったことも。

 

振り返れば、グラビアという紙の向こうの世界に憧れたのは、こういう気持ち。

この娘と会いてー! 可愛いー! 好きだー!という気持ちは、読み手も作り手も持つべき、健全なマインドですよね。

 

 

この前、あるグラビアアイドルの撮影が終わった後、グラビア担当のカメラマン・鈴木教雄さんから、

「○○○ちゃん、目の上に小さなホクロあるけど、あれ画像処理しておいた方がいいかな。他誌のグラビアではほとんど消されていたんだけどさ」と聞かれたので、それをマネージャーさんに相談しに行ったところ、

「よく気付きましたね!他誌では勝手に消されていることあるんですけど、本人はチャームポイントなんですよ〜。」と初めて気付いてもらったことが嬉しかったのか、感謝までされてしまいました。

 

プロの仕事としても素晴らしいし、そんなにも細かいとこを見ていたんだ・・・という女好きのレベルの高さを見せつけられました。

 

「性欲あります!」なんてオフィスで怒っている場合じゃありません。

 

もっと貪欲に好きな人の好きなところに気付いて、日焼けして、彼女をつくって、BBQに行って、花火大会に行って、フラれて、夜の海で海の家のバイトの子たちとはしゃいだりして、この夏、色気のあるページをつくっていきます!

 

2015.05.21ミーハーじゃダメ!? その衝動を「行動力」にして70歳まで突っ走れー


こんにちは、むらかみです。

えー、本来ならば、古屋の次に公開されるはずだったこのブログですが、ちゃんと期日に納品していたに関わらず、ブログ番長の奥山に数日放置されておりました。。
そして本日、「おい、ブログは?」なんてすごまれたわけです。
ちゃんと、怒濤の入稿前になんとか書き上げたというのに。ヒドイ(涙。
奥山曰く、「最近、目の調子がおかしい」のだとか(笑

さてさて、では気持ちをを切り替えて…

やや遅めの話題となってしまいますが、先日Apple Watchを購入しました。
毎年iPhoneを買い替えているので、Apple Watchの購入を一時はためらったのですが、「Appleの初めてのウェアラブルだし」「どんなものか実際に見てみたいし」と、やっぱり買うことに。
予約時には6月到着と言われていたのですが、運良く店頭販売分を見つけ、そちらを購入したことで無事、発売日当日に手に入れることができた、というわけです。

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考えてみれば、Apple Watchは完全なるミーハーな気持ちで購入を決めました。
高いけど、いま話題じゃん? 話題のもの持っておきたいじゃん? えっ、買ったの?って聞かれたいじゃん? 人から使用感とか聞くの悔しいじゃん?
そんな感じ。

思えば「ミーハーだよね」って、よく言われます。

毎年iPhone発売日には、Appleストアの前に並んでしまうのも半分は仕事だけど、あと半分は完全にお祭り気分のミーハー気分。

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日テレの朝番『ズームイン』が終わるときも、汐留のスタジオまで出社前に羽鳥アナたちに手をを振りに行ったし(懐かしい!

そのほか、代官山、湘南のT-SITEに行ってみたり(二子玉の蔦屋家電にまだ行けてなくて悔しい!)、新宿のロボットレストラン行ってみたり、一度は登ってみようかということでチャレンジした富士登山だったり。

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でも、行っみて&チャレンジしてみて良かった!
いろいろ発見もあったし、自分の中で成長した部分もあった。

考えてみれば、ミーハー魂って「行動力」。
その衝動に従って、何かしないといけないですからね。

先日、知り合いを通じて70歳を過ぎても最前線でバリバリ働いているスタイリストの方にお会いしました。
彼女のFacebookを見ていると、本当にスゴイ。
会いたい!行きたい!と思ったら、海外でも行くし、楽しそうと思ったことには全部顔を出している。

だからインプットする量も多いし、その分アウトプットの量も多くて、まだまだ現役で仕事出来ちゃっているんですね。

「ミーハーだよね〜」と、ちょっと嫌味に言われることもあるけれど、その気持ちって、編集者にも必要なことだと思うし、「私」というものををつくるのに、欠かすことができない要素だと思っています。

忙しさに追われて、ミーハー魂に突き動かされるのも面倒になっちゃうような腰の重い人間にならないように

ミーハー最高!

70歳を過ぎても、その気持ち忘れないででいたいです。

2015.05.20「ページの本質」とは何か? 編集者が常に考えるべきこととは。


こんにちは、伊藤です。先日、江戸東京博物館の「大関ヶ原展」に行ってまいりました。会期間際で混雑しており、一時間強並んだのですが、真田の六文銭の旗と石田三成の愛刀が見られて満足です。
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※写真は図録とセットで買った関ヶ原トートバッグ。武将の家紋が並んでいるのが可愛すぎる!! と個人的に思っています。

さて、弊社で制作している防衛省オフィシャルマガジン『MAMOR』のチームに入って数ヶ月。最初は岩崎から引き継いだ連載ページを担当していたのですが、一部はリニューアルするということで、新しいページの構成を考えることに。
詳しい企画内容についてはまだ連載が始まっていないため控えますが、「こういう企画だけど、ページ数が1ページしかないから、ここは表を使って簡潔に表現して、文字数はこれくらいで、あまり窮屈に見えないように……」と、考えながら作っていざ出来上がったものを編集長(出口や太田のブログにもよく登場するあのお方です)にお見せしたところ、
つまらないとバッサリ。
ガーン!! とショックを受けつつ、「ページ数がないので、ここは簡略化して……」と意図を説明。すると、

そういうことじゃなくて、ページの本質について考えなさい。このページの目的は何? 読者に何を伝えたいページなの?」

とお叱りの言葉。それを聞いてはっと気づきました。
ページの本質は「読者が毎月読んで楽しめるページ」だったはず。なのに、「1ページしかないから、スペースはこれだけしか使えない」という言い訳のもと、要素を機械的に組み込んだだけのページになってしまっていました。私もラフを書きながら、「これってつまらないかな?」と頭をチラッと過ってはいたのですが、「1ページで作らなきゃいけないからしょうがないよね」と自分を納得させてしまっていました。そんな風にして、読者が楽しめるページが作れるはずがありません。

どんな場合でも、「ページの本質とは何か?」、「読者に伝えるべきこととは何か?」ということを、編集者として絶対に忘れてはならないということを学んだ……というか、再確認した出来事でした。肝に銘じます。
たとえページ数が限られていようとも、そこでどれだけ面白くできるかが腕の見せどころ! もっともっとがんばらなければ!!
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結局ボツとなったページのラフ。次回のお焚き上げ(あるのか?)で燃やして供養しようと思います。

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